19歳の遺書

中学生の君へ

最後に伝えたいこと

もしも金持ちの家に生まれていたら、都会に生まれていたら...

底辺家庭出身者なら必ず一度は思うことでしょう。

しかし、死ぬ瞬間に「親が悪い、社会が悪い」と喚いてもあなたが負け組として惨めに死んでいくことに変わりはありません。

私たちには努力しないで勝ち組になるという選択肢は存在しません。

死ぬ気で努力するしかないんです。

私は勝ち上がります。絶対に

地方から文系が消える日

現在、多くの地方国公立大学で文系学部が再編されています。文・法・経済などの学部を規模を縮小して人文社会科学部としたり、地元で活躍する人材を育てる地域学部にするといった具合です。

国立大学の運営交付金が減少している現状を考えると金にならない文系学問が縮小されるのは仕方ないとは思いますが、地方で文系学問が学べないとなると都市部への人口流出がさらに加速するのではないでしょうか。

地方において大学が知の拠点として果たす役割は極めて重要です。地方から文系の素養を持つ人間が消えたとき、貨幣価値では表せない損失が生まれるのではないかと危惧せざるを得ません。行き過ぎた実利主義はやがて反知性主義へと繋がるでしょう。

個人的には国立大学の文系学部を潰すならその前にFラン大学の文系学部を潰すべきではないかと思います。

 

奨学金は親が払うべきである

奨学金の返済に苦しんでる人が多いというのをよく耳にしますが、私は奨学金は親が払うべきだと考えています。教育費は親が負担するものだからです。

今の時代は大学に進学するのが当たり前です。大卒でないとスタートラインにすら立てません。よって親は大学進学を想定した子作り、貯金をしなければなりません。にも関わらず金が足りないというのはどう考えても親に問題があるでしょう。学費が用意できなかったからといって無理矢理実家から通える大学に行かせたり、奨学金という名の借金を背負わすのは親失格です。

まともに学費も出せない人間が子どもをつくってはいけません。底辺が再生産されて不幸な人間が増えるだけです。

 

貧乏人が子どもを産むことは罪である

私は「貧乏大家族の親」という人種が吐き気がするほど嫌いです。快楽のために何度も性行為をして、生まれてくる子どもを苦しめるのはサイコパスとしか思えません。

 

今は大学に進学するのが当たり前の時代です。私立大学の理系学部の学費は約700万円です。地方在住なら子どもが上京進学した場合の生活費も考慮しなければいけません。「奨学金を借りさせればいい」と言う親もいると思いますが貸与型奨学金は借金です。子どもに借金させることを前提とした子育てなど明らかにおかしいでしょう。勿論、学費だけでなく塾・予備校代や習い事代など子育てには金がかかります。金が無ければやりたいスポーツすらやらせてあげることができません。子どもを産もうとしているあなたには子どもの夢を応援してあげられるだけの金を用意する覚悟はありますか?

 

中学の同級生でとても真面目で勉強ができる男の子がいました。その男の子は家が貧しく、親に強制され通学費がかからない地元の偏差値40の高校へと進学しました。彼は高校を卒業後、決して給料が良いとは言えない地元のこぢんまりとした企業に就職したようです。もしも彼が裕福な家庭に生まれ都会の学校に行けたなら...と考えてしまいます。

 

人口減少による経済の縮小でこれからの日本はさらに貧しくなります。今の親世帯よりも子世帯が貧乏になる確率は高いです。貧乏人が子どもを産めば負け組が再生産されるだけです。子どもを持ちたいなら金持ちにならないといけない。貧乏人が子どもを産むことは罪なのです。

国公立大学の学費値上げに思うこと

政府が国立大学の授業料を各大学の裁量で自由に金額を決められるように変更しようとしているようです。これが実現すれば授業料が上がり、私立大学とほぼ変わらないようになるのではと予想されています。

また、今年の4月から始まった「大学無償化法」により国公立大学の授業料減免制度が縮小されました。

 

正直アホなのかと。本当に憤りを感じます。政治家のボンボンは裕福な家庭で育ったから貧困層の現状は分からないんでしょうね。

 

このような状況では貧困家庭の親は子どもを大学に行かせようとは思わないでしょう。「本当に貧しいなら授業料減免制度がある」という意見もあると思いますが、収入基準の現行制度では「収入はそこそこあるのに親が大学に行くことを想定してなくて貯金をしてない」という家庭の子どもが進学を諦めざるを得ないケースが発生してくるでしょう。子供の大学進学を想定していない馬鹿な親のせいで子どもが大学に行けないのはおかしいです。親ガチャで人生の殆どが決まってしまう世の中で良いのでしょうか?生まれの格差を少しでも埋めようと努力するのが政治の正しい在り方ではないでしょうか。

 

今の学費ですら高過ぎるのに値上げなど言語道断です。なぜ国は教育・研究に金を使わないのでしょうか。教育・研究は国の礎であり最重要事項のはずです。国公立大学は授業料を全額免除にするべきだと思います。

 

僕が絶望した地方教育の現状

私は地方の過疎地域で公立小→公立中→公立職業科高校→地元国立大学というエリートとは程遠い人生を歩んできました。そういった環境で生きてきた中で、私は地方の教育に本当に危機感を感じています。この現状を伝えなければいけないという使命感のもと、この記事を書きました。地方の教育の現状を一人でも多くの方に知っていただければ幸いです。

 

1.教員のレベルが低い

少なくない教員が自分の担当科目すら満足に教えられません。授業は教科書を棒読みするだけで生徒の質問に答えられない、そんな教員を多く見てきました。私の県には国公立大学を除くとFラン大学(本当にBFの大学)しかありません。必然的にFラン大学の学生も教員になれます。体感では高校レベルでも半分近くの教員がFラン大学の出身者であったように思います(これはあくまでも私の経験上の話で一般化するつもりはありません)。小中学校はさらに酷いです。勿論、国公立大学卒の方やFラン大学卒でも高度な授業ができる方もたくさんいると思いますが、教員としての資質を疑う人も多くいるのが現状です。本来教員になるべき優秀層は大学進学を機に県外の難関大学に進学し二度と地元には戻ってきません。これは非常に大きな問題だと考えています。

 

2.学校の数が少ない

地方の学生は高校に進学する際、近くに自分のレベルに合った高校が無いために長距離通学を強いられるケースが多いです。隣町までの通学で済めば良い方で、私の中学時代の同級生は県庁所在地の高校まで2時間かけて通っていました。長距離通学は定期代の負担も大きくなりますし何より本人が辛いです。かといって長距離通学を避ければ自分の学力不相応の高校を選ばざるを得ません。また、実家から通える私立大学が少なく経済的に「一人暮らし×私立大学」が難しい家庭は本当に困ります。

 

3.塾・予備校が無い

都市部の人は驚くと思いますが、地方には中学受験の塾どころか大学受験の指導をしている塾が無い地域も多いです。私の地元には小中学生対象のこぢんまりとした学習塾しかありませんでした。SAPIX鉄緑会など9割の人は知りもしません。

 

4.進学意識が低い

これが一番の問題だと感じています。地方の人間は周りに大卒の人間がおらず、大学に行くという発想がそもそも無いのです。大学に行かなくても普通に生活ができているために大学に否定的な人も多いです。実際私も進学の際に「折角成績トップで大手企業に行けるのに何故大学に行くのか」と親に言われ口論になりました。また、進学意識が低いため需要が無いのか地元の書店には大学受験の参考書すらありませんでした。テストで良い点を取れば「ガリ勉」と馬鹿にされます。それが田舎という世界です。

 

このように地方、特に過疎地域の教育は全く機能していません。子育てをされる方は絶対に都市部で暮らすべきだと思います。

部活に命を懸けている君へ

「俺には野球しかない」

 

私は小学4年生から地元の少年野球チームで野球を始めました。野球をするのが何よりも楽しく、チームの誰よりも練習しました。しかし、私は絶望的に運動神経が悪く6年生になってもレギュラーの座を掴むことはできませんでした。

中学に進学した私は当然野球部に入部。やはり周りの部員とは実力差があり中々試合に出してもらえません。私は全ての時間を野球に捧げました。練習が終わり、帰宅してまたすぐにユニフォームに着替え、素振り・壁当て・坂道ダッシュをひたすら繰り返しました。そして吐きそうになるほどの食事をとり、筋トレとストレッチをして一日が終わる...

勉強はというと本当に全くしていません。授業を無視して机の中でこっそり握力トレーニングをしていました。赤点をとると練習に出られないので一応テストの当日の朝に教科書を読むことだけはしていました。勉強に時間を使うのは野球を本気でやっていないことになるとさえ思っていました。

そして努力の甲斐もあり少しずつ試合に出られるようになりました。初めてのヒットの感触は未だに忘れられません。

迎えた最後の夏。私に渡された背番号は14。スタメンで1試合、代走と守備固めで4試合に出場することができました。しかし、試合に出られた嬉しさは無く、誰よりも努力したのにレギュラーを取れなかったことへの悔しさで一杯でした。チームは県大会ベスト4で負けてしまいました。

夏が終わるとチームメイトの殆どは高校野球への準備を始めます。しかし私は野球を続けるべきか迷っていました。

私のチームのキャプテンは4番でエースという天才型。自主練習は殆どしていないらしく休日は彼女とよく遊びに行っているとのことです。それでも彼の速球は一級品です。打者としても打率は5割を超えています。対して私は全てを捧げてギリギリベンチに入れるレベル。彼を見て自分の才能の限界を感じていました。

それでも私は野球を続けると決意しました。ここで辞めることは逃げることに他なりません。地元のそこそこ野球が強い職業科高校への進学を決め、最低限の勉強と練習を始めました。

秋のある日、以前から抱えていた膝の痛みが強まり病院に行ったところオスグッド症と診断されました。成長期に過度な運動をしてしまったのが原因でした。医者から半年の安静が必要と言われました。その時、私の中で何かが崩れる音がしました。

 

「野球辞めちゃうか」

 

その後高校に進学した私は、何をしていいか分かりませんでした。野球しかしてこなかった私には何も残っていませんでした。高校野球の話題を聞くと諦めた自分への恥ずかしさで耳を塞ぎました。自分の惨めさから自殺を考えたこともありました。そして、大学生になった今でも劣等感と闘っています。

 

今部活に命を懸けている君に伝えたいのは、部活が人生の全てではないということです。いつか大人になって部活をしなくなる日が来ます。私のように挫折してしまう人もいるでしょう。その時に部活の他に生きていく意味が無いと困ります。部活と同じように全力で勉強をして、友だちと遊び、恋愛をしてくださいね。長々と自分語りをしてしまいました。ご清覧ありがとうございました。

そろそろ私も前を向いて生きていかないといけませんね。

 

「俺には野球しかないんじゃなくて、野球があるんだ」