19歳の遺書

中学生の君へ

僕が絶望した地方教育の現状

私は地方の過疎地域で公立小→公立中→公立職業科高校→地元国立大学というエリートとは程遠い人生を歩んできました。そういった環境で生きてきた中で、私は地方の教育に本当に危機感を感じています。この現状を伝えなければいけないという使命感のもと、この記事を書きました。地方の教育の現状を一人でも多くの方に知っていただければ幸いです。

 

1.教員のレベルが低い

少なくない教員が自分の担当科目すら満足に教えられません。授業は教科書を棒読みするだけで生徒の質問に答えられない、そんな教員を多く見てきました。私の県には国公立大学を除くとFラン大学(本当にBFの大学)しかありません。必然的にFラン大学の学生も教員になれます。体感では高校レベルでも半分近くの教員がFラン大学の出身者であったように思います(これはあくまでも私の経験上の話で一般化するつもりはありません)。小中学校はさらに酷いです。勿論、国公立大学卒の方やFラン大学卒でも高度な授業ができる方もたくさんいると思いますが、教員としての資質を疑う人も多くいるのが現状です。本来教員になるべき優秀層は大学進学を機に県外の難関大学に進学し二度と地元には戻ってきません。これは非常に大きな問題だと考えています。

 

2.学校の数が少ない

地方の学生は高校に進学する際、近くに自分のレベルに合った高校が無いために長距離通学を強いられるケースが多いです。隣町までの通学で済めば良い方で、私の中学時代の同級生は県庁所在地の高校まで2時間かけて通っていました。長距離通学は定期代の負担も大きくなりますし何より本人が辛いです。かといって長距離通学を避ければ自分の学力不相応の高校を選ばざるを得ません。また、実家から通える私立大学が少なく経済的に「一人暮らし×私立大学」が難しい家庭は本当に困ります。

 

3.塾・予備校が無い

都市部の人は驚くと思いますが、地方には中学受験の塾どころか大学受験の指導をしている塾が無い地域も多いです。私の地元には小中学生対象のこぢんまりとした学習塾しかありませんでした。SAPIX鉄緑会など9割の人は知りもしません。

 

4.進学意識が低い

これが一番の問題だと感じています。地方の人間は周りに大卒の人間がおらず、大学に行くという発想がそもそも無いのです。大学に行かなくても普通に生活ができているために大学に否定的な人も多いです。実際私も進学の際に「折角成績トップで大手企業に行けるのに何故大学に行くのか」と親に言われ口論になりました。また、進学意識が低いため需要が無いのか地元の書店には大学受験の参考書すらありませんでした。テストで良い点を取れば「ガリ勉」と馬鹿にされます。それが田舎という世界です。

 

このように地方、特に過疎地域の教育は全く機能していません。子育てをされる方は絶対に都市部で暮らすべきだと思います。